高利回りである点が魅力的だが、リートにもETFがあるからETFに投資すれば簡単に分散投資効果にもなるので、米国リートの代表的なおすすめ3銘柄を解説していこう!
REIT(リート)の仕組みや性質、投資対象の不動産についてはこちらをご覧になって頂けるとより分かりやすいかと思います(^^)/
-
高配当狙いならREIT(リート)が株よりおすすめ!?【誰でも少額から不動産投資】
...
続きを見る
目次
米国リートETFおすすめ銘柄は【IYR】【RWR】【XLRE】
ITR
(iシェアーズ米国不動産ETF) |
RWR
(SPDRダウジョーンズREIT ETF) |
XLRE
(不動産セレクトセクターSPDRファンド) |
|
設定日 | 2000年6月12日 | 2001年4月23日 | 2015年10月7日 |
運用会社 | ブラックロック | ステートストリート | ステートストリート |
構成銘柄数 | 113銘柄 | 93銘柄 | 31銘柄 |
時価総額 | 4兆5000億ドル | 1兆2870億ドル | 2兆3950憶ドル |
経費率 | 0.42% | 0.25% | 0.13% |
分配金利回り (※2020年10月時点) | 3.82% | 4.84% | 3.73% |
いずれも運用しているのは世界3大運用会社のブラックロックとステートストリートです。
時価総額的にも十分な流動性があり、ETFは株式と同じように証券市場で売買できるので換金性も高いことから、不動産投資の手段としては非常に簡単に行う事ができるのが利点です。
経費率もIYRが少し高めですがいずれも安いです。
なぜ米国リートETFに投資するのか
米国リートに投資する理由は以下
-
高利回りで高いキャッシュフロー効果(FIRE・セミリタイアには相性が良い)
-
表面利回りだけでなくトータルリターンでインデックス投資を上回る高実績
-
資産の分散投資効果
-
手間がかからず低い経費率
-
J-REITにはないデータセンターに投資できる
しかもインデックス投資より成績が良いなんてホントなの!?
1つ1つ見ていこう。
キャッシュフローの観点からFIRE・セミリタイアに相性が良い
キャッシュフローとは、一定期間内の資金の流れ、または現金(現金同等物)の収支のことを意味します。
つまり配当、分配金収入が入ってくるお金の流れ、得た収入を生活費として使えるのでFIRE・セミリタイア生活を目指している人にとっては資産を切り崩して目減りさせずに生活がしやすいということです。
インカムゲイン(配当・分配金)目的の投資はよくインデックス投資との比較、議論がされますが好みの問題でありどちらが良いとかは無いと思います。
資産の最大化を目指すのであればインデックス投資の方が効率が良いとは言われますがしたい方をすれば良い、又はどちらの投資もすれば良いと思います。
インデックス投資だと配当課税の非効率性が軽減される、成長企業の株価上昇の恩恵を受けやすいなど結果的に好成績になることは十二分あると思います。
ただインデックス投資だけでリタイア生活をしたとして、相場が低迷した時に現金が必要な場合は株式等を売却する必要があり、その後価格が元に戻っても株数が減っているので資産は目減りしてしまうとういう事もあります。
どの期間を切り取るかによってどちらが好成績かは変わります。
あくまで例ですが、景気が良い時は全体相場の上昇によりインデックス投資の方が好成績、相場が低調で株価が横ばいの場合は配当がでる事により高配当投資の方が好成績など一概にどちらが良いとは言えません。
どちらも時間をかけて正しく運用すれば利益をもたらしてくれると思いますし、どちらにもメリット・デメリットがあり各々の好みや目指す生活スタイルにもよります。
インカムゲインが多いという事は不労所得による生活に必要な資金の獲得、株価(資産総額)の推移にあまり左右されないという点はメリットなので、FIRE・セミリタイアには相性が良いです。
設定来の過去実績ではインデックス投資よりもトータルリターンで勝る結果に
インデックス投資の最も定番で最適解とも言われるS&P500指数に連動するインデックスファンド、世界で最も時価総額が大きく米国最古のETFであるSPY
このSPYと米国リートETFのIYRとRWRを比較してみましょう。約20年間でキャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当・分配金)を合わせたトータルリターンを比較してみます。
※XLREは設定年が2015年と実績がまだ浅いので一旦比較対象から外します。
緑 RWR 青 IYR 黄色 SPY(S&P500)
驚きの結果ですが直近20年では米国リートがS&P500のインデックス投資よりも優れていた結果となりました。
それも大幅に上回っています。
ですが先述しましたがいつでもリートや高配当投資がインデックス投資より優れているわけではありません。
20年の期間では米国リートが優れていましたが、直近10年でも比較してみます。
緑 RWR 青 IYR 黄色 SPY(S&P500)
今度はS&P500の方が米国リートよりも圧倒的に高リターンとなっています。
直近10年では米国リートに投資するよりもインデックス投資の方が優れた結果となっていました。
この結果から分かるようにどちらの方が優れているなどといったことは投資開始タイミング、切り取る期間により変わるのでインデックス投資か高配当投資か、どちらの方が良いという議論は完全に不毛であり、自分で腑に落ちた投資手法を愚直に続ける事が利益の最大化になると思います。
何れを選択したとしても結果利益が出せれば良いのです。
ちなみにXLREが設定された2015年から米国リートETF、3銘柄の比較もしておきます。
緑 RWR 青 IYR 黄色 XLRE
1番新しいXLREが最も高リターンとなっていますが、まだ歴史が浅い事からあくまで参考程度にしておきましょう。
分散投資の対象として不動産はインフレヘッジができる
あとは資産の分散効果としてリートへの投資は魅力的です。
株式だけではなく不動産への投資はリスクを軽減するうえで有効です。
こういったものに資産を全て回すこともリスクはありますが、現金のまま置いておいたり預金をするだけ、自国の通貨で保有するだけでは、それはそれでリスクがあります。
投資は怖い、投資をする人は危険な事をしている、銀行に預けておけば安心だと考える人は完全に偏った考えであり、銀行預金の事も全く分かっていないと思います。
現在の日本の金利では預金が増える事はありませんが減りもしません。
しかし物の値段というのは上がったり下がったりします。(インフレ・デフレ)
例として大学の学費を見てみましょう。
授業料は年々上がり続けています。
これは相対的に普段私たちが使っている円、お金(通貨)の価値が下がっているということです。
つまり今100万円のお金が数十年経った時に、100万円はありますが物やサービスの値段が上がったために同じ100万円でも、現在価値で考えて実質は70万円ぐらいの価値のもの、サービスしか買うことができなくなるという事です。
子供がいたとして20年後に現在の価値観で学費を400万円貯めておけば良いと思っていたとしても20年後には400万円では足りない公算の方が極めて大きいです。
さらに1人暮らし用の費用や、その他日常的に自分の必要な生活費ももしかしたら今より値上がりするかもしれない、実際学費で言うと上がり続けている現状があるのに預金のまま置いておくのは、資産が目減りしているのに何もしないという事です。
そういった資産価値の低下を回避する為、自分の資産を守る為に、複数の資産に分散させることは極めて重要です。
ひいては、投資は自分の資産を運用で増やして豊かな暮らしをする為にも非常に有効な手段です。
不動産というのは仮にインフレになって通貨価値が下がったとしても、インフレになればものである不動産価値の上昇も見込めるので資産価値を低下させにくいと言えます。
今回ご紹介しているETFであれば1つの金融商品に数十種類の不動産が組み入れられているのでより分散効果は高まりますし、その管理費用も極めて低水準なのでリターンのバランスから考えても優良なものだと思います。
不動産価値も上下しますが、自分の資産の内の一部を不動産投資に回すことは非常に賢明な投資なのです。
J-REITにはないデータセンターに投資ができる
データセンターとはデータを保管する施設のことで、インターネット用のサーバや企業の業務用のサーバ、携帯・電話などの通信機器やIT装置等が保管・運用されている不動産です。データセンターでは、これらの保管・運用に必要な場所、設備、電力、空調、セキュリティなどを提供しています。
世界のデジタル化・クラウド化が急速に進んでいることから、データセンターの利用は年々増加しています。
日本では、未だほとんどデータセンターを投資対象としたリートはありません。
米国リートではデータセンターも含めて投資対象となっているのでこれらを通じて投資が行えます。
IYR
※ブラックロックホームページより引用
専門不動産投資信託とは主にインフラ系の不動産のようです。
インフラ系にけっこう偏りがありますが、以下はバランスよく組み入れられている印象です。
RWR
※ステートストリートホームページより引用
オフィスや安定している住宅系が中心となって基本的な不動産といった感じですが、伸びている物流系(倉庫)も割と含まれていて割と良いバランスかなと思います。
ただ先行きが不安視されるオフィス系と商業施設の組入が多い点からここ最近の株価の推移は低調です。
配当利回りが3つの中では最も高いので減配しなければ良いですね。トータルリターンをチェックです。
XLRE
※ステートストリートホームページより引用
XLREだけめっちゃざっくり!!!!!!!!!!!
投資信託組入れ上位銘柄
名称 | 割合 |
---|---|
AMT
アメリカン・タワー
|
13.99% |
PLD
プロロジス
|
10.22% |
EQIX
エクイニクス
|
9.45% |
CCI
クラウン・キャッスル・インターナショナル
|
9.01% |
DLR
デジタル・リアルティー・トラスト
|
5.46% |
PSA
パブリック・ストレージ
|
4.57% |
SBAC
SBAコミュニケーションズ
|
4.28% |
WELL
ウェルタワー
|
3.11% |
WY
ウェアーハウザー
|
2.95% |
AVB
アバロンベイ・コミュニティーズ
|
2.94% |
アメリカン・タワーは通信系の電波塔などのインフラ系の投資信託。
プロロジスは産業用不動産や物流施設のリース。
エクイニクスはデータセンター。
クラウンキャッスルはインフラ系。
以降データセンターや物流施設などが構成比率が多く伸びしろのある不動産が多く含まれている印象です。
XLREの歴史は浅いですが、内容を見る限り最も今後期待できそうな内容です。
ちなみにXLREに含まれる銘柄はすべてIYRに含まれています。
幅広く投資したいか、成長分野に絞って投資したいかは悩ましいですね。
資産の最大化においては伸びしろのあるものに投資が良いかもしれんが、キャッシュフローの効率性が目的ならばまた違った対象になる。
今日紹介した3銘柄はどれも実績があるので長期に渡って運用するのにどれも良いとは思う。
自分の目的に沿った投資対象を選ぶと良い!!
まとめ
〇米国REIT(リート)にはETFでの投資がおすすめ!【IYR】【RWR】【XLRE】
〇キャッシュフローを生み出すことから、FIRE・セミリタイアに相性が良い
〇直近20年ではインデックス投資をアウトパフォーム・10年ではインデックスの方が高成績
〇3つの中ではXLREが投資内容から最も伸びしろあり!?
〇分散投資として不動産はインフレヘッジもできる資産
〇J-REIT(日本のリート)にはないデータセンターへの投資が米国リートでは可能
今回は米国リートの王道ETF、【IYR】【RWR】【XLRE】のご紹介でした。
不動産、リートへの投資先として非常に有力なのではないでしょうか。
XLREは日本市場ではまだ投資しにくい伸びしろのあるデータセンターなど成長分野の投資割合が多いので期待できますね。
設定年は5年前と新しいですが、急速に時価総額を伸ばしてRWRよりも大きな時価総額となっています。
王道に幅広く投資したい場合はRWRやIYRも良いですね。分配金利回りが最も高いのはRWRです。
米国リートはアセットアロケーションとして要検討です。
リート、そしてETFは株式市場に上場していてリアルタイムで取引ができます。
米国リート投資するにはSBI証券が最適
米国リートへの投資は為替手数料が安く済むSBI証券がおすすめです。
※正確には提携している住信SBIネット銀行で両替してSBI証券で買付けします。
\米国株投資には為替手数料最安なSBI証券がおすすめ!/※提携している住信SBIネット銀行で両替
是非まだの方はお得なので開設しましょう。
こちらでSBI証券の手数料について解説しています(^^)/
-
米国株投資の【手数料最安】で最適な証券会社はこれだ!!!
...
続きを見る
ちなみにSBI証券は少額からでも投資が始められるSBIネオモバイル証券のサービスも提供しています。
※1株から買えます
数百円から株を買って株主になることができるので、資金をいきなりたくさんは投資に回せない方、コツコツ小資金で始めたい方はかなりおすすめです。
こちらは国内株のみですが、日本の銘柄に投資したい方には1株から買えるので良いですね。
通常株の買付は100株単位なので数十万円とある程度まとまった資金が必要ですが、
SBIネオモバイル証券は1株から買付できるので、小資金から買付タイミングを逃さず変えるのが非常にメリットです!!
Tポイントでも投資できるので、余った小銭やお釣りなんかを貯金する代わりに投資に回しましょう!