エヌシーノが注目されているの?
フィンテック関連は注目だけどどんな会社?
そんな中フィンテック銘柄で大注目の"エヌシーノ"について解説していこう!
フィンテック期待の銘柄としてエヌシーノに投資しました。
目次
金融機関のコスト削減、効率化は時代の趨勢
将来"AI"に仕事を取って代わられる仕事、いろいろありますが銀行業もその一つとしてささやかれていますね。。。
実際問題じゃあ銀行員がいなくなるのか、というのは分かりませんし、銀行の必要性が無くなる、収益が少なくなるのかというのも分かりません。
ですが、世界のメガトレンドであるDX化(デジタルトランスフォーメーション)というのはあらゆる業種、金融機関においても推進、進行しているのは事実でしょう。
DX(デジタルトランスフォーメーション) ☞ デジタル技術による業務やビジネスの変革
銀行業務というのは複雑で人手がかかる業務が多いです。
それをデジタル化することができればかなり効率はよくなるでしょう。
銀行員からしたら自分たちの仕事をAIに取って代わられるのは戦々恐々かもしれませんが…
忍びないですが、投資家からすると利益を出すことができる企業に投資する事が絶対正義であります。
銀行自体も高配当銘柄が多く非常に魅力的ではあるのですが、いろいろな懸念から株価は冴えない銘柄も多いです。
JPモルガン・モルガンスタンレー・ゴールドマンサックスなんかの投資銀行系は株価も絶好調ですが、通常の銀行の株価は下落トレンドのものが多くなかなか冴えない展開です。
悲しいですが投資家から見放されている…
そんな中、銀行も経営改革として様々な方針を打ち出しています。
日本の銀行最大手の三菱UFJ銀行も窓口対応などのある従来型の店舗を2023年には2017年対比で40%削減するとの経営方針を出しています。
人員も6000名程減らす予定とのこと…(; ・`д・´)
出所 三菱UFJ銀行 IR
コンサル業務などの特化型の店舗を拡充したり、スマホアプリの充実、ネットバンキングの活用を推進する方針です。
収益性の高い業務を伸ばす一方で、店舗での対応コストを減らしたい考えですね。
三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループも同様に人員、店舗削減を掲げています。
IT技術を利用した業務移行によって、こうした店舗や人件費などの業務コスト削減で収益性が高まりそうです。
口座開設、融資なども窓口や対人の審査、応対が無くてもオンライン上で完結できるように金融機関向けにクラウド上でオペレーティングシステムを提供するのが『エヌシーノ(NCNO)』です。
銀行業務の複雑なワークフローをデジタル化・自動化・効率化するフィンテック企業です。
フィンテック(Fin Teck) ☞ 金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、ITを活用した革新的な金融サービス等を指し、AIやビックデータ等の先端技術の進化やスマートフォンやタブレット端末などモバイルインフラの急速な普及を背景に、金融の未来を変えるイノベーションとして注目されています。
nCino(エヌシーノ)基本情報
社名
ティッカーシンボル |
nCino(エヌシーノ)
NCNO |
---|---|
設立 | 2011年 |
本社 | 米国・ノースカロライナ州 |
上場市場 | NASDAQ(ナスダック) 2020年7月IPO |
業種 | IT・通信 クラウド型銀行業務の統合プラットフォームの提供 |
CEO | Pierre Naudé (ピエール・ノーデ) |
IPO価格 | 31USD |
nCino(エヌシーノ)は銀行業界に特化した、口座開設、融資組成、預金口座の管理などのオペレーティングシステムをクラウドで提供するフィンテック企業でSaaS銘柄。
2019年には東京港区に日本法人も設立しています。
エヌシーノサービス概要は以下動画をご覧ください。
サービスをクラウドを通じてを定期利用(サブスクリプション)させるビジネスモデル。(SaaS)
SaaSとは、「Software as a Service」の略。
クラウドで提供されるソフトウェアのこと。ユーザー側にソフトウェアをインストールさせるのではなく、供給側でソフトウェアを稼働させ、ネットワーク経由でユーザーにソフトウェアを利用させるサービス。
SaaSの利点として、ユーザー側のシステム導入の為や管理のコストがほとんど無いことです。ソフトウェアのバージョンアップなどもです。
ユーザーにとっては設備も必要ない為、すぐにソフトウェアサービスの利用ができるという点もメリット。
サブスクリプション(定期利用)で契約するパターンが多い為、売りて側のメリットは収益の目処が立てやすい。一度契約すると安定的に売上を確保しやすい。
エヌシーノが提供するプラットフォームである『nCinoBank Operating System』は、非効率的で複雑な銀行のプロセスとワークフローをデジタル化、自動化、合理化し、データ分析と人工知能、機械学習を利用して、金融機関がより効果的に新規顧客を受け入れ、融資を行い、融資期間全体を管理できるようにします。
サイクル、預金およびその他の口座の開設、規制コンプライアンスの管理。
出所 NCNO ホームページ
このように今まで人の手で行っていた銀行業務の一連流れを自動化できます。
◆nCinoBank Operating Systemを利用するメリット
- 業績の向上
- 業務効率化の実現
- 効果的なリスク管理
- データ、監査証跡、ビジネスインテリジェンスハブの構築
など。
以下の動画のようなイメージで、銀行員側、銀行を利用する側がサービスが利用できるそうです。
非常に便利そうです。
エヌシーノは銀行マンが銀行の為に創業した会社
エヌシーノはChip Mahan、Neil Underwood、Pierre Naudeの3名で創業されました。
エヌシーノのシステムは元は、Chip MahanとNeil Underwoodが創業した地元のスモールビジネス向けに融資をする、ノースカロライナのライブオーク銀行の社内システムとして開発されたものです。
その後セールスフォースと提携をして発展を遂げています。
Chip Mahanはライブオーク銀行創業前に、別の地方銀行に8年以上勤めていて、CEOとして活躍していました。
Pierre Naudeは元は、S1コーポレーションの部門社長、およびユニシスの副社長兼マネージングパートナーを務めていました。
このように銀行業務、金融のプロフェッショナルな経験者たちによって設立されています。
現在の経営陣も華々しい経歴の持ち主ばかりです。
業績は急成長中
出所 S-1資料
メインの事業であるサブスク契約の売上は順調に伸びているので、契約は増やせていることが伺えます。
プロフェッショナル事業の収益も伸びていますが、プロフェッショナル事業の収益に対して同サービス収益のコストが多くかかっており、この事業ではほぼ利益を出せていません。
ただ、これにはエヌシーノのビジネスモデルの狙いがあるのでそこまで悲観しなくて良いそうです。
この事業はパートナー企業に対するオペレーションシステム導入などのトレーニングを提供するビジネスを行っているセグメントです。
大手のシステム・インテグレーターとパートナー契約を結んでおり、大手金融機関けのシステムの導入サポートはこれらの企業が行っており、今日までで1500人以上のコンサルタントがnCinoのシステムを導入する為のトレーニングを受けています。
しかし、中小金融機関は高額なコンサル料を払う事が難しい為、中小金融機関向けには大手のパートナーに委託せずエヌシーノ自身がトレーニングを行っています。
プロフェッショナル事業はあくまでも本業のクラウドで提供するSaaSビジネスを利用してもらう、促進するための事業であるので利益の伸び、利益率はそこまで問題視しなくて良いとのこと。
通常クラウドベースのSaaSモデル、サブスクビジネスは売り上げを確保しやすいビジネスモデルなのですが、エヌシーノ場合ターゲットが銀行であることもミソとなります。
銀行というのはガチガチに厳しい規制があるので、契約にこぎつけるまでは時間を要すると思われますが、一度契約するとそのガチガチな規制により銀行が新たなサービスを使うにも時間がかかるので解約されにくいと見込まれています。
解約率が低くなれば、新規契約をしていけば収益は拡大しやすくなるので事業は自然と伸びていきやすいです。
2019から2020年のサブスク契約の収益は大きく伸びていますね。
前年比プラス約60%程です。
今後も新規契約を順調に増やせるかが重要です。
好感が持てるのは四半期ごとの業績を見てコロナ渦でも、綺麗に右肩上がりに業績を伸ばせているところです。
まだ成長段階なので事業投資している資金も多くなることもあり赤字ですが、順調に増収傾向ではあるので今後に期待です。
世界の金融機関にサービスを展開
エヌシーノは現在世界1200以上の金融機関へサービスを提供しています。
システムは120ヵ国の言語、140以上の通貨をカバーしています。
エヌシーノの顧客には米国大手バンク・オブ・アメリカ、スペイン最大手の商業銀行のサンタンデール銀行、英国大手のバークレイズ銀行、カナダ大手のトロント・ドミニオン銀行などのメガバンクを始め、中堅銀行も多くパートナーとなっています。
導入銀行一例
世界に展開していますが、収益の中心はまだ米国が大半のようです。
導入銀行は以下のような効果があるようです。
いずれも利益率、生産性の向上に大きく寄与しそうですね。
リスク要因
エヌシーノの成長のリスク要因も確認しましょう。
ターゲットを金融機関に絞っているため、それはリスクと言えます。
先述したように金融機関はガチガチに厳しい規制に拘束されているので、契約すると長い期間の契約が見込めますが、契約までに時間がかかります。
契約までのリードタイムは通常のSaaS企業と比較するとかなり長く、中小金融機関で6〜9か月、大手金融機関の場合は12〜18か月ほどかかる様です。
やはり金融機関は極めて慎重ということですね。
そして銀行のオペレーションシステムをクラウドベースで利用する事に否定的な金融機関もまだまだあります。
近年でもたびたび問題になる顧客情報の流出など、もしエヌシーノのシステムに欠陥やシステムの脆弱性の問題があれば一気に信頼と共に契約を失うかもしれません。
金融機関はこういった心配がないか厳しく精査して、サービスを利用するか検討しなければならないでしょう。
フィンテックは便利で革新的なテーマかつDX化はトレンドではあるものの、金融セクター全体としてその慎重さゆえに、時代の流れに合わせた期待よりも進展が遅くなる可能性はあります。
ただそういった問題はどの新興IT企業にも共通すると思いますので、特段エヌシーノのリスクと考える必要もないとは思います。
ターゲットを銀行に絞っているという点はたしかに狙い目でもあるし、リスクの面もあると思いますが。
株価はまだ低迷中で買い時かも?
上場後100ドルを一度はつけましたが、その後まだ低迷中です。
決算もミスってないので買い時かもしれません。
まずは68ドルあたりのサポート割らずに、高値切り下げのレジスタンスを突破できるか注目です。
テンバガー達成のため決算で確認するのは、EPS・売上高・ガイダンス
IPO後間もない企業は、決算で良い数字を出すことが最重要であります!!
- EPS(1株あたり利益) ☞ 株主が投資した株1株あたりで会社がどれだけの利益をあげているかを判断することができます。
- 売上高
- ガイダンス(会社の財務部長による、来期、通年のEPS、売上高予想)
これら3つがコンセンサス予想(複数の市場アナリストが予想する業績予想の平均)を全て上回ると良い決算となり、ホールドor買い増しです。
逆に悪いと売る。
良い決算を出し続ける企業がテンバガーになり得るのです。
私も学ばせて頂いている広瀬隆雄さんの記事がとても参考になるので是非ご覧になってみてください。
テンバガー発掘3つの鉄則
上場後決算実績は好調
2020年第2四半期 EPS:〇 売上高:〇 ガイダンス:〇
IPO後初の決算です。
EPS:-0.01ドル (予想:-0.05ドル)
売上高:4877万ドル (予想:4520万ドル)
EPSガイダンス:-0.09ドル (予想:-0.1ドル)
売上高ガイダンス:4900~5000万ドル
EPSガイダンス:-0.26~-0.25ドル (予想:-0.31ドル)
売上高ガイダンス(2021年通期):1.93~1.94億ドル (予想:1.83億ドル)
2020年第3四半期 EPS:〇 売上高:〇 ガイダンス:〇
EPS:-0.03ドル (予想:-0.09ドル)
売上高:5420万ドル (予想:4951万ドル)
EPSガイダンス:-0.09〜-0.08ドル (予想:-0.1ドル)
売上高ガイダンス:5300~5350万ドル (予想:5060万ドル)
EPSガイダンス(2021年通期):-0.17~-0.16ドル (予想:-0.25ドル)
売上高ガイダンス(2021年通期):2~2.01億ドル (予想:1.93億ドル)
順調に全てクリアです。
安心してホールドできます。
この調子で淡々と好決算を出し続けて欲しいですね。(´ー`)
次回の決算は2021年3月31日なので要チェックです。
まとめ
〇銀行の収益確保のためデジタル化は必須の流れで大手銀行もすでに改革中
〇NCNOは銀行員が銀行の為に作った、銀行業務を効率化、コスト削減するサービスを提供するフィンテック企業
〇クラウドベースでプラットフォームをサブスクで提供
〇収益は順調に増加
〇システムのサブスク契約がメイン事業で、プロフェッショナル事業は補助的事業なのでその利益率良くないが悲観しなくても良さそう
〇すでに世界の大手金融機関、中小金融機関とパートナーに
〇金融機関の規制が業績拡大の減速の可能性、システムの信頼性の部分はリスク要因
〇契約まで時間はかかるが、1度契約すると解約率は低い
〇株価はまだ本格上昇前だが、過去決算は好調
以上、私も注目の筆頭フィンテック銘柄として投資しているNCNO(エヌシーノ)のご紹介でした。
決算良いだけに株価が上がらないのがじれったいですね。(; ・`д・´)
ただまだ、上場して1年も経っていないのでジワジワ気づいたら上がっている感じになれば嬉しいですし安心です。
コロナ渦でも堅実に収益を伸ばしているのはとても好感ですね。
金融機関もDX化の流れは必至で、すでに大手メガバンクも改革を推し進めているのでこれから期待大です。
NCNOへお得に投資できる証券会社
証券会社 | 取引可否 | ◯ メリット | × デメリット |
---|---|---|---|
SBI証券 | 可 | 為替手数料最安、両替、資金移動が瞬時にできる◎
(SBIネット銀行で為替手数料4銭) 逆指値注文ができる 米国株の取扱い数が多い |
米国株対応のスマホアプリが無い
サイトが見にくい |
マネックス証券 | 可 | 米国株、中国株の取扱数が最多
時間外取引ができる〇 逆指値に加えてトレールストップ注文ができる 米国株対応の銘柄スカウターは分析しやすい 米国株対応のスマホアプリあり 円からドルへの買付手数料無料 |
資金移動、ドル転換に1営業日時間がかかる |
DMM株 | 可 | 米国株取引手数料無料
米国株でも株価がリアルタイム表示(他社は有料) |
取扱い銘柄数が少ない
円貨決済のみしかできなく配当金受取り時も強制的に円転される 米国株売買の為替手数料は25銭だが、配当受取時の為替手数料が1ドルあたり1円と高い✖ スマホアプリはあるが見にくい |
楽天証券 | 可 | スマホアプリが米国株にも対応
指値有効期間が長い メール通知サービスや画面が非常に使いやすい |
為替手数料、取引手数料共に他社に比べてお得な特徴が無い |
総合的に米国株への投資はSBI証券がおすすめです(^^)/
ある程度長期投資であれば為替手数料が安い方が、最も余計なコストが安く済む可能性が高いです。
短期的に売買するならDMM株が手数料が安く済みそうです。
DMM株での米国株の配当受取時は為替手数料が1円と他社に比べて非常に高額ですが、円貨決済しかできないものの売買時は為替手数料は25銭なので他社と同じです。
であれば取引手数料で0.495%×2+為替手数料の他社より安く済むパターンがほとんどなので短期売買であればDMM株が最も有利そうです。
ただDMM株以外には最大の取引手数料が設定されているのでかなり大口取引だとSBI証券かマネックス証券が最も安く済みそうです。
長期投資、短期投資、資金量で使い分けれると良いですね。(^^)/
※2020/2時点 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | DMM株 |
取引手数料 | 0.495%(税込最大22ドル) | 0.495%(税込最大22ドル) | 0.495%(税込最大22ドル) | 0% |
為替手数料 | 4銭 | 25銭 | ドル転時0銭、円転時25銭 | 25銭 (※売買時) |
米国株の手数料徹底比較の記事もありますのでよければご参考にされてみてください!
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米国株投資の【手数料最安】で最適な証券会社はこれだ!!!
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どれかに絞るなら総合的にSBI証券が現状最もおススメです。
\米国株投資には為替手数料最安なSBI証券がオススメ!/※提携している住信SBIネット銀行で両替
あまり長い期間保有せず売買する方は、DMM株がおススメです。
\リアルタイムで米国株の短期売買に有利!売買手数料無料!/
※為替手数料はかかります