
なにをもって良いとするかは考え方次第なので、それは人によるだろう。
だがS&P500よりも高いリターンのものもあるので、気になってしまうのが人間の性である…
優れたリターンを出しているETFを今回は10種類に絞って紹介していこう!

まず大前提として、『この投資手法やこのETFが1番良い』ということを言いたいわけではないということは前提です。
なぜかと言うとリターンなんて、始めるタイミング、積立のタイミング、それが仮に同じで同じ金融商品に投資していたとしても切り取る投資期間を変えれば成績は変わります。
切り取る期間によって成績が変わることはこちらのブログ内で比較画像でご紹介しています。
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あとはそれぞれのリスク許容度によって、最終的に良いリターンを得る事が出来ても、仮に途中で株価が80%の下落により資産価値が凄まじく低下して、強いストレスや生活に支障をきたす不安があるよりは、リターンが少なくても値動きがマイルドなものの方が良いと感じる方もいます。
なにより最大の理由は『未来のリターンは誰にも分からない』からです。
これまで好成績を誇っていても、これからは成長が鈍化、むしろ衰退する可能性もあります。
昔からある大型個別株だとそういった値動きはよく見られると思います。
無論長い時代を経ても高成長を続ける可能性もあります。
あくまでも今回は過去実績を見てS&P500よりもリターンが大きかったという結果に着目して紹介するという趣旨で執筆致します。
と言っておきながらインデックス投資を実践していてS&P500信者の方や、全世界株投資信者の方々も過去実績に基づいてこの投資が良いと論じているわけでありますし、過去の実績はこれからの投資判断材料としては重要な要素ではありますよね。
もう一つ個別銘柄においては比較する性質が違いすぎるのと無数にありすぎるのでそこは考えず、ETFとの比較という考え方でご紹介致します。
目次
S&P500が優れた投資手法である理由
まずこれまでの結果から、S&P500に連動させる投資手法は非常に優れていたというのは間違いありません。
直近30年においては年率平均約10%のトータルリターンをたたき出していますし、リーマンショックなどで50%以上、コロナショックでも暴落局面もありましたが、現在に至っての結果はかなり良い成績と言えます。
優れている点として、
- 広く分散が効いている
- 世界市場を牽引し続ける米国の株が対象
- S&P500に採用されるのに条件がありスクリーニングされている
- その時代ごとに良い銘柄を取り入れ衰退銘柄は除外して入れ替える
- 運用コストがとても低い
- 手間がかからず、知識が浅くても良い
- 歴史的にずっと高成長している
といったところでしょうか。
S&P500に連動するETF、もしくは投資信託を1つ購入するだけで世界最強の米国の、時価総額が大きく信頼性の高い大型株の中から、さらに指数採用条件をクリアした中から選ばれた、あらゆるセクターの500種類の銘柄に分散して投資できる素晴らしい投資手法です。
このように長期で見てもすごい上昇率で1970年が100ドルほどですが、もうすぐ4000ドルに届きそうです。(約40倍)
しかし、歴史的に暴落を約10年に1度経験しながらも長期でこのような成長をしていますが、切り取る期間を変えてみましょう。
S&P500にも13年の不遇の時代があった
現在SNSでもインデックス投資が正義とやたらアピールするインデックス最強論者、他の投資手法を実践する方に対してマウント取り厨といった他者に攻撃的な方も無数にいますが、インデックス投資にも以下画像のように割と近い過去に不遇の時代が長くありました。
2000年の暴落開始から2007年まで7年間も過去の水準に全く戻していません。
しかもせっかく戻ったのにそこからまた2013年まで暴落して、回復にはどちらも数年の時間を要しています。
もしあなたが2007年のちょうど最高値に投資開始したとしたら13年物もの間、資産や株価の回復をジッと耐え忍ばねばなりませんでした。
現在(2021年2月)の異常とも言える株高の中今投資開始して、もし暴落して同じように長い年数資産が回復しなければとても辛いですよね…
インデックス投資、S&P500、全世界株式投資が優れているというのは「今どれも株高のタイミングだから言える」ことでしかないのです。
銘柄も分散しなければリスクは高まりますが、"ドルコスト平均法"などの投資タイミングで時間分散することでもリスクはある程度回避できます。
ドルコスト平均法 ☞ 一定期間ごとに一定額を時間を分散して買うこと。
そうする事で高い時に大きな資産を一気に投入する事が避けれますし、安くも買えるので、株価が一番高値に回復するより早く資産価値は回復します。
高い時に買ってしまう時もあれば安い時に変える時もあるので取得単価が平均化できるからです。
どこまで下落するか分からないので安いタイミングを見極めるのは不可能ですし、2013年以降株価が二度とそこまで落ちてくることなく上がり続けていく可能性もあるので、下がったら買おうは通用しません。
なのでドルコスト平均法はリスク軽減と確実性を高める手段としては優れています。
ちなみに日経平均は未だ最高値まで値を戻していません。


これまでの過去実績から平均して米国株へのインデックス投資は他の投資手法に比べて好リターンであるのは確かですが、それは今だから言える事なのです。
さらに言うと米国株がいつも優れているわけではありません。
以下は各年の資産別のリターンです。
出所 モーニングスター
その年々で最もリターンの良かったアセット(資産)クラスは様々です。
リスクオフ時には債権がやはり強いですし、J-REITが1番良い時もあれば、金や原油のコモディティが最も高リターンな場合もあります。
ただやはり平均して先進国株式(大半が米国株)は上位にくることが多いです。
1年毎に適切なタイミングで資産を乗り換える事は常人には無理なので、平均して好成績な先進国(米国の割合が大半)の株式へのインデックス投資がとても優れているというわけです。
S&P500よりも好成績なETF
まずS&P500のインデックス投資の良さを解説しましたが、そんな素晴らしい投資先を上回るものがあるのでご紹介致します。
手動で売買をして組み換えたり、個別株だと条件等揃わず比較できないので、同じ期間でシミュレーションできるようにある程度運用実績のあるETFに絞っています。
新しいETFは凄まじいリターンのものが沢山ありますが長期で比較できないので除きます。
◆条件
- ETFから独断と偏見で10種類抜粋
- リーマンショック前の2005年から比較できる運用実績があること(比較サイトの都合上)
- トータルリターンで比較
- 比較基準のS&P500はSPYを用いる
- 好成績上位10ではない
- S&P500よりもトータルリターンで優れていること
- レバレッジETFは除く
ティッカー |
特徴 |
トータルリターン
(2005年来) |
---|---|---|
SPY(S&P500) | 米国大型株500種で今回の比較基準 | 350% |
QQQ | ナスダック100連動の勢いのある新興企業やハイテク企業の多いETF | 868% |
XLK | S&P500指数採用の中のテクノロジー株 | 730% |
VCR | 米国市場の一般消費財セクター銘柄 | 567% |
VUG | 米国大型グロース株 | 540% |
VBK | 米国小型グロース株 | 538% |
XLV | S&P500指数採用の中のヘルスケアセクター | 418% |
IXN | 世界のテクノロジー株 | 632% |
VXF | 米国中小株に広く投資(大型株に投資するS&P500の補完的ETF) | 470% |
IBB | ナスダック市場のバイオテクノロジー、医薬品関連銘柄 | 607% |
VTI | 米国株式市場全体 | 382% |
こんな感じです。
投資内容が重複するようなものは省きましたが、なかなかS&P500を超えるETFは少なく探すのは大変でした。
なのでやはりS&P500はトップクラスにリターンが良いということも再確認できました。


探していて気づいたのですが、トップクラスのリターンをだしているETFは米国株対象の物が大半だったので、やはり米国株へ投資するのは合理的なのでしょう。
そしてグロース株、中小株を上手く取り入れると資産の最大化が効率よくできそうです。
以外だったのは、ディフェンシブなイメージの一般消費財やヘルスケアセクター対象のETFがS&P500をアウトパフォームしていたことです。
ディフェンシブで好成績とはもはやそれが最適解なんじゃ…(; ・`д・´)
まるでセルヒオ・ラモスです。
※DAZNより引用
ただし先述したように今回2005年から現在(2021年2月)で検証しましたが、タイミングをずらせばまた結果は必ず変わりますので、過去実績は参考にすべきではありますが妄信は禁物です。
正直SPY1本への投資でもいろんなセクターに大型株500種類も投資できるので十分なのですが、もう少しリスクをとってリターンを高めたい人はQQQやIBBといった成長著しいセクターに集中したものの割合を多くしたりすると良いかもしれません。
さらにはまだ新しいですがこれから伸びるであろうAIや自動運転、ゲノムや宇宙をテーマにしたものも有望です。
逆にリスクをあまり取りたくない方は、少しリターンが落ちる事を許容して全世界に投資するVTや、リターンは年約2%弱程と小さいですが市場暴落時も値動きの非常に少ない債券系ETFのBNDを組入れるなどすると良いです。
こんな感じで紹介してみましたが、今回はある程度実績のあるETFに絞ったので伝統的ものが多かったですね。
よく言えば信頼感はありますが、悪く言えば面白みが無いと言いますか。
ただこれらのETFは全てしっかり組入銘柄を今の時代に合わせて成長企業に組み替えています。
だから高リターンなのです。
やはり現代において市場を引っ張るのはテクノロジーの分野だと思います。
テクノロジーのさらに的を絞ったETFも近年続々と出てきていて、株式投資をしている者からすればどんな高級食材よりもワクワクして非常に胸がときめきます。(笑)
またそういったものもご紹介出来たらと思います。(^^)/
外国ETFへお得に投資できる証券会社
今回ご紹介したのは全て米国市場に上場しているETFなので、米国株扱いです。
米国株への投資はSBI証券やマネックス証券がおすすめです。
それぞれメリット・デメリットがあります。
証券会社 | 取引可否 | ◯ メリット | × デメリット |
---|---|---|---|
SBI証券 | 可 | 為替手数料最安、両替、資金移動が瞬時にできる◎
(SBIネット銀行で為替手数料4銭) 逆指値注文ができる 米国株の取扱い数が多い |
米国株対応のスマホアプリが無い
サイトが見にくい |
可 | 米国株、中国株の取扱数が最多
時間外取引ができる〇 逆指値に加えてトレールストップ注文ができる 米国株対応の銘柄スカウターは分析しやすい 米国株対応のスマホアプリあり 円からドルへの買付手数料無料 |
資金移動、ドル転換に1営業日時間がかかる | |
DMM株 | 可 | 米国株取引手数料無料
米国株でも株価がリアルタイム表示(他社は有料) |
取扱い銘柄数が少ない
円貨決済のみしかできなく配当金受取り時も強制的に円転される 米国株売買の為替手数料は25銭だが、配当受取時の為替手数料が1ドルあたり1円と高い✖ スマホアプリはあるが見にくい |
楽天証券 | 可 | スマホアプリが米国株にも対応
指値有効期間が長い メール通知サービスや画面が非常に使いやすい |
為替手数料、取引手数料共に他社に比べてお得な特徴が無い |
総合的に米国株への投資はSBI証券がおすすめです(^^)/
ある程度長期投資であれば為替手数料が安い方が、最も余計なコストが安く済む可能性が高いです。
短期的に売買するならDMM株が手数料が安く済みそうです。
DMM株での米国株の配当受取時は為替手数料が1円と他社に比べて非常に高額ですが、円貨決済しかできないものの売買時は為替手数料は25銭なので他社と同じです。
であれば取引手数料で0.495%×2+為替手数料の他社より安く済むパターンがほとんどなので短期売買であればDMM株が最も有利そうです。
ただDMM株以外には最大の取引手数料が設定されているので1度の取引で資金が大きい場合はSBI証券かマネックス証券が最も安く済みそうです。
長期投資、短期投資、資金量で使い分けれると良いですね。(^^)/
※2020年2月時点 | SBI証券 | 楽天証券 | DMM株 | |
取引手数料 | 0.495%(税込最大22ドル) | 0.495%(税込最大22ドル) | 0.495%(税込最大22ドル) | 0% |
為替手数料 | 4銭 | 25銭 | ドル転時0銭、円転時25銭 | 25銭 (※売買時) |
米国株の手数料徹底比較の記事もありますのでよければご参考にされてみてください!
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どれかに絞るなら総合的にSBI証券が現状最もおススメです。
\米国株投資には為替手数料最安なSBI証券がオススメ!/※提携している住信SBIネット銀行で両替
あまり長い期間保有せず売買する方は、DMM株がおススメです。
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※為替手数料はかかります